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入居者の募集条件を変えて、空室リスクを抑える

(写真=Aleks Kend/Shutterstock.com)

マンション投資にはさまざまなリスクがあります。その中でも代表的なのが空室リスクでしょう。国内で急増する空家が社会問題として大きくクローズアップされています。高まる空室リスクに、賃貸オーナーはどのように対処すべきなのでしょうか。

空室リスクは加速する

総務省統計局が5年毎に行う「住宅・土地統計調査」。2013年に行われた最新の調査結果を見ると、全国の空家数は、前回調査時から63万戸増加して820万戸にものぼり、空家率は13.5%で過去最高となりました。

すでに日本は、「人口減少局面に入った」と言われています。しかし、単身世帯や核家族が増えたことから、1世帯当たりの人数は減少しているものの、世帯数は増加傾向を示しています。ところが、2015年の相続税改正を背景に、相続税対策で新築アパートを建てる人などが急増し、賃貸住宅市場で供給過剰が続いています。

現在、世帯数の増加は続いていますが、国立社会保障・人口問題研究所は、2019年の5,300万世帯をピークに、2035年には4,955万世帯まで世帯数が減少するという推計を出しています。数年後にピークアウトするということです。また、賃貸住宅の入居者層となる20~30代の人口は、2011~2015年の3,327万人(5年間の平均)から、2016~2020年には約20万人減少して、3,009万人となります。そうなると、賃貸住宅に対する需要が減少して、空室リスクがさらに高まることが予想されます。

空室リスクを低くするために

空室リスクの対処はさまざまです。そこで、物件の購入前、購入後、さらに空室が出てしまった後の対策の3つに分けて考えてみましょう。

物件購入前にできることは、立地の良い物件を選ぶことです。ただ、どんなによい立地の物件でも、必ず空室は出ます。そうなっても、すぐに空室を埋めることができる、入居者募集の得意な管理会社を見つけておくことも購入前にするべき重要なポイントです。

購入後にするべきことは、住んでいる入居者に、できる限り長く住んでもらえるように、ソフトとハードの両面から、きちんとケアして、住みやすい住環境を維持することでしょう。管理会社と協力して、入居者が離れないように努力を怠らないようにしましょう。

難しいのは、実際に空室が出てしまった後の対応です。できるだけ早く、新しい入居者に入ってもらい、空室期間を短くしなければなりません。気持ちが焦り、空室が長引くと、家賃を下げるなど妥協してしまいやすくなります。

利回りを下げない募集条件の変更

一般的な空室対策は、リノベーションで付加価値を高め、競合物件との差別化を図る方法などがあります。それでも入居者が付かなければ、家賃の値下げを検討することになるでしょう。しかし、家賃を下げてしまうと、月々のキャッシュフローは減り、利回りも下がります。また、後々、売却を考えている場合、家賃を下げると売却価格に影響が出ます。家賃の値下げは、できるだけ避けたい方法なのです。

では、家賃を下げずに、入居率を高める方法はないのでしょうか。一つは、敷金・礼金の変更です。また、仲介手数料や家賃保証会社の保証料を一部、もしくは全部をオーナーが負担して、初期費用の負担を軽くするのも効果的です。本来は入居者が自己負担するものなので、一見すると損したように思えますが、長いスパンで考えると、回収は可能で、毎月の家賃を下げるよりも、最終的に得することになります。

それ以外では、入居者のターゲットを広げることが有効でしょう。特に、視野に入れるべきは、外国人や高齢者層です。日本の人口が減っていくのと対象的に、日本に住む外国人は増えています。また、少子高齢化社会の到来で、今後、高齢者世帯の比率は急速に高まります。

外国人と高齢者(生活保護者)に入居してもらうために

外国人と高齢者(生活保護者)は、これまでは敬遠されがちでした。その背景の一つは、家賃滞納リスクが高いと考えられてきたことです。ただし、現在は家賃保証会社を入れることが一般的になっており、募集時の条件に明示しておけば、家賃滞納リスクを低く抑えることが可能です。

また、現在は、保証人がいない高齢者のために、自治体が支援制度を用意しているケースもあります。保証会社が自治体と提携し、高齢の入居者の保証人を代行してくれたり、保証会社への保証料を、自治体が一部負担したりするケースも出てきました。

家賃滞納リスク以外に、高齢で単身者の場合は病気になった場合の対応が難しいことや、失火など安全管理面の不安、「孤独死」のリスクなどが考えられますが、そうしたリスクに対しても、保険会社が対応しはじめています。

今回は、入居者の募集条件を変更して、空室リスクを抑える方法について考えてきました。日本は今、大きな社会構造の転換点を迎えています。これからは、外国人や高齢者層を視野に入れなければ、入居者を限定してしまうことになり、募集の観点では不利に働きます。リスクを負うオーナーをサポートするために、さまざまなサービス、保険商品が登場しています。今後、それらを上手に活用して、空室リスクを抑える努力が必要になるでしょう。

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