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家賃債務保証業者の登録制度スタートでオーナーの家賃回収が楽に

(写真=ADragan/Shutterstock.com)

国の家賃債務保証業者登録制度がスタートし、本格運用が始まりました。

2017年に改正住宅セーフティネット法が施行され、高齢者や外国人、低所得者世帯など、これまで賃貸物件への入居が厳しかった人たちを拒否しなかったオーナーが、都道府県に登録することにより便宜が図られるようになりました。この施行にあわせて創設された新しい制度です。

連帯保証人の引受人を個人から保証会社に移行させることが狙いで、確かな保証会社に国がお墨付きを与えるものです。オーナーにとっては、家賃の「取りっぱぐれ」がなくなるというメリットがあるため、積極的に活用したいものです。

登録の基準

家賃保証会社のサービスは、オーナーが保証料を支払うことで、入居者が家賃を滞納したときに立て替えをしてくれるというものです。保証料は初回時が月額賃料の50%で、以後1年ごとに1万円を設定している会社が多いようです。保証の内容は家賃滞納だけでなく、原状回復費用や訴訟費用、残置物撤去費用などもあり、会社ごとに異なります。

登録は任意であり、登録をしなかったからといって、家賃債務保証業を営むことができないというものではありません。ただ、国がお墨付きを与えることになりますので、必然的にこうした業者が市場のメインプレーヤーになると考えられます。

登録するための基準ですが、安定的に業務を運営するための財産的基礎として、1,000万円以上の純資産や事務所の代表者に1年以上の業界経験などが求められます。また、決算を毎年国に提出し、要件を満たさなくなったら登録を取り消されてしまいます。

連帯保証は個人から法人へ

これまで高齢者や外国人、低所得者層は、賃貸物件への入居を拒否される傾向にありました。その理由は、家賃の不払いに関してオーナー側に不安があったからです。彼らの多くは連帯保証人になってくれる知り合いがおらず、そのことが理由で賃貸契約を結べないことがありました。

さらに、2017年に公布された改正民法(3年以内に施行)の影響も考える必要があります。これまで、借主が作った債務は金額に限度額のない根保証契約でしたが、今後は責任限度額(極度額)を保証契約書面に記載することが義務化され、記載がなければ保証人契約は無効になります。

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会のデータでは、民間賃貸住宅の保証会社の利用率は高まりつつあり、2010年には保証会社のみの割合が17%、連帯保証人と保証会社のセットを入れると39%だったのが、2014年にはそれぞれ37%、56%にまで拡大しています。

こうしたことから、個人による連帯保証から保証会社による機関保証への移行は、社会的な要請といえるのかもしれません。

公的なお墨付きで、安心な業者がわかる

保証会社の良し悪しを見分けられるようにする責任があるということで、国が創設したのがこの制度です。

2018年3月19日現在、大手を含め43社が登録されており、国土交通省のウェブサイトで確認できます。2017年12月時点では22社だったので、続々と増えていることがわかります。

家賃債務保証会社のなかには業績不振で、破産する会社もあります。2017年12月には兵庫県の会社が1億円の負債総額で倒産しました。報道によると、「新規申込数が減少して業績不振となり代位弁済できない。今後は、督促業務は行うが未払い家賃は滞納者が直接管理会社に支払うように変更する」との通知書が送られたそうです。こうなると、オーナーにとって家賃保証はないに等しいわけで、保証会社をつけた意味がなくなってしまいます。

今後、日本では、高齢化、国際化がさらに進むでしょう。オーナーにとって、高齢者や外国人と長期間、良いお付き合いをすることは、ますます重要になります。それは入居者にとっても同じことです。今後、国の「お墨付き」をもらった保証会社は、国内の賃貸市場に、大きな影響を与える存在になるといえそうです。

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